【1/12相場概況】
東京時間、ドル円は早朝に144.95円まで下押し後、日経平均が連日でバブル後の高値を更新・時間外の米10年債利回りの上昇などを受け145.41円まで反発。欧州時間、ドル円は145円台前半でもみ合い。NY時間、ドル円は米10年債利回りの上昇を受け145.56円まで上昇。その後、12月PPI(米卸売物価指数)が予想を下回ると、前日の予想を上回った12月CPI(米消費者物価指数)で高まったインフレ警戒感が後退し、FRBによる早期利下げ観測が再燃。米10年債利回りの低下とともにドル円は144.36円まで下落。
【1/15相場観】
1/11の米CPIが予想を上回ったが1/12の米PPIは予想を下回り、FRBによる早期利下げ観測が再燃。最新の経済指標を重視するとFOMC(1/30-31)では、ハト派的になる確率が高い。しかし、日銀は能登半島地震により、政策金利修正が後退との思惑が高まっており、日米金利差を考えると日米金融政策差による上げ要因と下げ要因は相殺されるとみる。現在、日米株が堅調のため、リスク選考での「ドル円買い」が加味されると、ドル円は底堅く推移すると予測する。
【一目均衡表】
日足一目均衡表では、先週末の時点で②遅行線が26期間前チャートとクロスし、逆転が解消となったことで「三役逆転」が解消。本日時点で①転換線>基準線となり逆転が好転。雲が右肩下がりとなっており、雲上限146.75円を上抜けると「三役好転」(強い買いシグナル)点灯となる。現状ドル円は上値が重そうだが、下値も堅い。新たな上げ材料が出れば、上値を挑戦するかもしれない。
【フィボナッチ計測】
フィボナッチ計測で上昇目途を更新。計測値はA=127.21-151.90-140.24・B=137.23-151.90-140.24・C=151.90-140.24。1/11に146.07(C50.0%)に到達し調整といったところか。次の上値目標が①147.44(C61.8%)②149.14(C76.4%)③149.36(B61.8%)。
※チャート・表などは筆者作成
情報・目標数値など、随時X(旧Twitter)で公開。
20240115執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保