移動平均線とは
移動平均線(Moving Average)は、一定期間の終値の平均値を描画したもので、テクニカル指標の中で最も基本的な指標です。一定期間の平均価格に対し現在の価格が高いか安いかを判断したり、平均的なトレンドの方向性を確認することができます。設定期間は、一般的に5・25.75などで利用されますが、このほか100・200といった長期の流れで利用する場合があります。
移動平均線の種類(移動平均線には発展した幾つかの種類があります)
①単純移動平均線(SMA Simple Moving Average)
ある一定の期間の終値を単純に平均した数値で作られている移動平均線です。
②加重移動平均線(WMA Weighted Moving Average)
5日加重動平均線の場合、5日目の価格を5倍、4日目の価格を4倍、3日目の価格を3倍、2日目の価格を2倍にして計算します。こうすることで、単純移動平均よりも、直近の価格に重点を置いた分析ができるようになります。
③指数平滑移動平均線(EMA Exponential Moving Average)
直近の価格を2倍にして計算したものです。5日EMAの場合、5日目の価格を2倍にして合計し、5で割ったものです。そのため、単純移動平均や加重移動平均線と比べて、より直近の価格に重点を置いたものになります。
移動平均線_トレンドの変化(売買シグナル)
期間の異なる移動平均線を組合せて使用することで、それらの位置関係からトレンドの変化をつかむこともできます。またそれを売買シグナルとして利用することも可能です。
・ゴールデンクロス
ゴールデンクロスは短期線が長期線を下から上へ突き抜ける状態のことです。上昇トレンド入りを表し、買いのシグナルとなります。また、相場のトレンドが下降から上昇へ切り替えたことを示唆します。
・デッドクロス
デッドデンクロスは短期線が長期線を上から下へ突き抜ける状態のことです。下降トレンド入りを表し、売りのシグナルとなります。また、相場のトレンドが上昇から下降へ切り替えたことを示唆します。
![](https://fxevangelist.com/wp-content/uploads/2022/08/SMA_02-1024x576.jpg)
実戦での使い方
移動平均線は全般的に遅行指標と言われ、トレンド変換後ゴールデンクロスやデッドクロスが発生します。その為、日足・週足以降の長期チャートにおいては、遅れたサインとなりますのでトレードポイントとしての精度は低いものとなります。ですので、流れや転換のめどを確認するという目的で使うことがいいと思われます。例外として、200日移動平均線などは、サポート・レジスタンスになることが多く参考にするマーケット参加者は多いと言われています。